Dr.コバヤシの 歯ごたえのある話[6]

歯周病は生活習慣病

歯周病は積年の悪癖が原因の生活習慣病です。歯周病は歯の表面につくプラーク(歯垢=細菌の塊)が原因の感染症です。いったん歯周病が進行すると、元の状態にまで回復させることはできません。  

歯周病が他の感染症と決定的に違うのは、病気の原因菌が、普段から私たちの口の中にいる常在菌だからです。お母さんの産道を通って生まれてくるときに感染するので、生まれるのと同時に歯周病は始まっています。しかし、感染してもすぐに症状が出るわけではありません。常在菌と人間は、本来平和的に共存しているのです。  

ところがタバコを吸い、お酒を飲んで、歯を磨かずに寝てしまう─こんな生活を繰り返していると、それまで保たれていた共生のバランスが崩れ、炎症が起き、細菌が増殖して歯周病が悪化します。生涯を通して全身の健康のために、歯も定期検診を受けて歯周病の予防に努めましょう。  

Dr.コバヤシ(小林歯科医院 小林孝次)

高森町下市田2940 ☎0265-35-2316